制度を知る

在宅・フレックス・時短の基礎知識

自分らしい働き方を叶える3つの制度。特徴と上手な使い分け方

在宅・フレックス・時短の基礎知識 ― “無理しない働き方”の見つけ方

育児をしながら働くママにとって、「どんな働き方ができるか」はとても重要なテーマです。最近では、在宅勤務やフレックスタイム、時短勤務など、働き方の選択肢が少しずつ広がっています。けれど、制度の名前は知っていても、“どんな違いがあるのか”“どう使えば両立しやすいのか”までは意外と知られていません。この記事では、それぞれの制度の特徴やメリット・注意点を整理し、あなたに合った“無理しない働き方”を見つけるヒントをお届けします。

1. 柔軟な働き方の基本3パターン

1-1. 在宅勤務(テレワーク)

在宅勤務とは、自宅など職場以外の場所で仕事を行う勤務形態を指します。育児中のママにとって、保育園・幼稚園の送り迎えや家事との両立を考えると、通勤時間がゼロになる在宅勤務は大きなメリットです。

ただし、在宅勤務は「働く場所の自由化」に加え、時間管理・コミュニケーション・時間・場所の境界をあいまいにしない工夫が必要です。例えば、労働時間の管理や就業規則の整備など、企業側の制度設計も重要です。 在宅勤務を導入する際には、就業規則に「在宅勤務を認める場合の条件」が明記されているか、また応募・承認制なのかなどを確認すると良いでしょう。

1-2. フレックスタイム制度

フレックスタイム制度(フレックス勤務)とは、あらかじめ定められた清算期間(例えば1か月)内で定められた総労働時間の範囲内で、始業・終業の時刻や日々の労働時間を従業員がある程度自由に決められる制度です。

例えば、「朝は保育園の送り+家事を済ませて10時から仕事を始め、夕方は子どもの習い事に合わせて16時には終える」といった働き方も可能になります。実際に、在宅勤務と組み合わせて「在宅勤務の日は労働時間を短く、出社日には長く」といった運用も進んでいます。

ただし、コアタイム(必ず勤務が必要な時間帯)をどう設定するか、どのように成果を可視化するかなど、制度を“使える形”に落とし込むためには、個人・チーム・組織の工夫が求められます。

1-3. 短時間勤務(時短勤務)

短時間勤務制度、いわゆる「時短勤務」は、育児・介護などを抱える労働者が、所定労働時間を短くして働ける制度です。例えば、子どもが3歳未満の従業員などを対象に、原則として「1日の所定労働時間を6時間」まで短縮できるという制度が定められています。

この制度の目的は、「育児」と「仕事」の両立を支援し、離職を防ぐことにあります。制度上、対象となる労働者が希望すれば、事業主はこの制度を設けなければならない義務があります。ただし、「所定労働時間がすでに6時間以下」「日々雇用」「勤務期間が短い」などの除外対象となるケースもあるため、自分が対象かどうかは確認が必要です。

2. 制度を使いこなすために知るべき違いとポイント

2-1. 違いを理解する

  • 在宅勤務は「どこで働くか」が自由になる制度ですが、労働時間は通常の勤務時間と同じケースが多いです。
  • フレックスタイム制度は「いつ働くか」を自由にできる制度で、始業・終業の時刻を選べる代わりに清算期間内の総労働時間が決まっています。
  • 時短勤務は「どれだけ働くか」を短くできる制度で、育児・介護の対象者が利用できる“短時間勤務”を指します。

制度ごとに焦点が異なるため、自分のライフステージ・家庭状況・キャリア志向に合わせて選択することがポイントです。

2-2. 利用する上でのチェックリスト

  • 制度が「存在している」だけでなく「実際に利用されているか」
  • 職場で制度を使った先輩社員がいるか、口コミや社内制度紹介で確認
  • 上司・チームの理解度、成果・評価制度との整合性
  • 勤務者側の自己管理、チームとの連携、コミュニケーションの仕組み

特にフレックス制度や在宅勤務では、始業・終業の自由度が高いため、自己管理能力やチームの信頼関係が問われることがあります。例えば、在宅+フレックスの併用では「この時間は仕事」「この時間は家庭」というオン/オフの切り替えを意識しておくことが、両立の鍵です。

3. ママ視点でのメリット・注意点

3-1. 在宅勤務のメリットと注意点

メリット:通勤時間が省ける、送迎や家事とのスケジュール調整が可能、集中できる環境を作りやすい。

注意点:自宅で仕事と家庭が混ざると切り替えが難しくなり、オンとオフが曖昧になりやすい。勤務時間管理・休憩時間・家族の理解も欠かせません。

3-2. フレックス制度のメリットと注意点

メリット:自由に働く時間帯を選びやすく、子どもの予定や通勤ラッシュを避けやすい。特に在宅と組み合わせると柔軟性が高まります。

注意点:自由度が高いため、自己管理が難しいと逆に仕事が長時間化する可能性。チームとの時間調整、成果の可視化も求められます。

3-3. 時短勤務のメリットと注意点

メリット:子どもが小さいうちでも働き続けられる、家事・育児の時間を確保しやすい。

注意点:労働時間が短くなるため給与・賞与・昇進への影響を受ける可能性があります。制度を使った後、どのようにキャリアを築いていくかは別途設計が必要です。

4. 「この制度、私に合ってる?」――シーン別の働き方モデル

  • 子どもが1歳以下/育休明けすぐ復職:時短勤務+在宅勤務の組み合わせを検討。
  • 子どもが幼稚園/習い事が増えた時期:フレックス制度+在宅勤務で通園・習い事時間に対応。
  • 子どもが小学生以上/家庭の時間を優先したい:在宅勤務中心+成果重視で勤務時間を調整。

それぞれ自身のライフステージや家庭の状況を振り返りながら、「働き方を選択できる」ことを前提に制度活用を検討するといいでしょう。

5. まとめ:制度を味方につけて働くコツ

「在宅・フレックス・時短」の3つの制度は、ママたちが働き続けるための強い味方です。ただし、制度を“使う”だけでなく、“活かす”ことが大切です。

  • まずは自分の状況(子どもの年齢、家庭の事情、キャリア志向)を整理し、「どんな働き方をしたいか」を明らかにしましょう。
  • 次に、職場の制度・上司・チームの理解を確認し、制度が“形だけ”で終わっていないかチェック。
  • 最後に、選んだ働き方を“チームとのコミュニケーション”と“セルフマネジメント”で支えていく。

制度を味方につけて、「両立」ではなく「両立を自分らしく実現する」ステージへ進んでいきましょう。